1月7日の朝日新聞に掲載されていた、「いきものがかり」の水野良樹さんから受験生へのエールがとても共感のもてるものでした。
水野さんは、神奈川の名門・県立厚木高校から第一志望の一橋大学に不合格となり、明治大学政経学部に進学したものの、受験にかかる費用をバイトで賄いながら仮面浪人し、見事リベンジして一橋大学社会学部に進まれた経歴の方です。
高校受験のときも、第一志望の高校には不合格で、厚木高校に進学されたそうです。
水野さんは、「投げ出したくなったり、思っていたほどできなくて自分はダメなやつだと思ったりもしました。でも受験って、実はフェアな競争ではないかと思います。社会に出ると、フェアではないことがたくさんある。・・・・受験は必死に頑張った分だけ、点数で返ってくる。それってフェアだと思う。」と語られています。
いきものがかりの活動もそうですが、社会に出ると自分の努力だけでなんとかなるものではなく、運や人のめぐりあわせもあるし、ときには「大人の事情」だってあるし、「忖度」しなきゃならないことだってあるかもしれない。
また、水野さんは、「高校、大学と受験を経て感じるのは、今が幸せかどうかも大事だけれど、それで人生は決まらないということ。いっぱい悔しがってもいいけれど、絶望はしなくていい。そして、今精いっぱいやることは、無駄じゃない。目の前の成功以上のものへとつながって、将来、返ってくるはずです。」とも語っている。
もし第一志望の高校に合格して厚木高校に進学されていなければ、「いきものがかり」というバンドは結成されなかったかもしれません。その可能性は極めて高く、今の水野さんの人生とは別の人生になっていたでしょう。
どんな境遇に置かれても、前向きに捉え続けられるかがその人の人間力のバロメーターだったりするんですよね。