東京での中学入試本番を前に各校の志願状況が明らかになってきています。
今年は大学入試改革の影響から大学附属・系属校の人気も高まっていますが、JG、頌栄、吉祥といった女子校での志願者増が目立っているところです。
一方で、雙葉、白百合は志願者を減らしており、女子校の中でも明暗が分かれています。
広尾学園や渋渋の志願者が大きく減って、別学に流れていると分析されている方もいらっしゃるようですが、広尾学園も渋渋もまだ出願が締め切られていませんので、まだその判断をするのは少し早いのではないかと思います。
渋渋の場合、昨年の2月1日の1回目入試への出願者数は457名でした。
それに対して、今年の1月26日現在の1回目入試への出願者数は385名ですので、一見すると大幅に志願者を減らしているように見えますが、昨年の1月26日時点での出願者数は397名ですので、前年比12名減にとどまります。
渋渋では帰国入試の結果をみてから1回目入試への出願が可能となっていますので、例年、帰国入試の合格発表後に出願者が増えるのです。
その点、今年は帰国入試の受験資格要件の厳格化により、作文入試の志願者が大きく減っていますので、その影響については留意する必要があると思います。
いずれにしても、1回目入試の志願者数はここ6年でもっとも少ない水準なので、特に男子にはチャンスだと思います。
また、2月2日の2回目入試については、最終出願者数786名でしたが、昨年の1月26日現在の出願者数は667名でした。今年は1月26日現在で623名ですので、前年比44名減となっています。
2回目入試の志願者数減は、偏差値高騰の影響だと思われます。
チャレンジ層が回避したものと思われます。
なお、2回目入試の志願者数は2013年の水準は上回っているものの、2014年以降ではもっとも少ない水準となっています。
ちなみに、1回目入試の合格者数は、2017年115名、2016年110名、2015年128名、2014年130名、2013年137名と、減少傾向であったものが昨年は微増しました。
2回目入試の合格者数については、2017年221名、2016年243名、2015年236名、2014年230名、2013年232名と、同じくらいの水準の中で推移しているものの、昨年がここ5年間で一番少なかった点は、1回目入試の合格者数が増えた点と合わせて、注目した点です。
今年もこの傾向が続くのではないかと予想します。