娘の通う塾で出している月刊進学情報誌「さぴあ」の3月号。
合格発表会場でひとことインタビューに、知り合いのお子さんが登場していました。
昨年も別の知り合いのお子さんを見つけました。
来年は娘の番です。
さて、誌上特別座談会として、
SAPIXの各教科責任者が2015年度入試を振り返っていますが、
来年受験の娘に参考になりそうな情報がありましたので、
備忘のためここに書いておきたいと思います。
【総論】
・大切なのは集中力と知的好奇心。そのために時間をかけること、手間をかけることを惜しまない。大人がなんでもすぐに与えてしまうと、自分で努力して必要な情報を手に入れようとしなくなる。「課題を早くこなす」ことを優先するのではなく、遠回りしている子を見守る、一緒に調べる姿勢が大切。勉強に時間がかかるということは、物事の色々な側面を切り捨てず、様々な方面から考えようとする姿勢があるということ、それを積み重ねることが大きな力になる。親は、結果を急がない、不機嫌にならないこと。
・精神鍛錬が大事。前向きに物事を考えられる子(伸びやかに育ってきた子、自分の意見をしっかり持っている子)が強かった。自分がやってきた勉強、自分が置かれている環境、通っている塾、そういったものを信じて、迷いなく入試に臨むことが大事。そして親は、目標に向かって頑張る姿に寄り添っていくことが大切。
・4教科バランスよく勉強することが大事。努力型、4教科バランス型の子達は順当に合格。
【算数】
・全体的な傾向は大きな変化なし。
・合格に必要なのは、短時間集中して考える力。
・算数はできる子ほど問題に向かって手を動かしている。数字を当てはめてみる、線分図を描いてみるなど、ひっきりなしに手を動かして問題用紙を汚くしてもよい。書いて、手を動かし手いる子は伸びる要素がある。
・立体図形の問題は昨年よりさらに進化。苦手だといって避けられない分野。立体の斜め上から光を当ててできる影の面積を求める問題が女子学院、慶應SFCなどで出題。立方体、直方体、四角すいを切断する問題が上位校だけでなく中堅校でも幅広く出題。
・式の処理の力が問われる問題。立式とその操作について日頃から意識すること。
・数的感覚が養われているかが問われる問題。色々と当てはめて試行錯誤していくうちに何かが見えてくる問題が桜蔭、フェリス、慶應普通部などで出題。
・消費税に絡む問題。10%になったらさらに多く出題されると予想。
・平面図形のなかで移動や回転などの動きがある問題。短時間集中して考える、試行錯誤することができる子が力を発揮する分野。
【国語】
・合格に必要なのは、次の3つの力。①言葉との出会いを大切にする力。知識よりも文脈から類推する力が求められている。②様々な話題や価値観をしっかり受け止める心の奥行き。今年は時代小説からの出題が増加。③他者の気持ちに寄り添う共感力。
・注目キーワードは「共存」、「肯定」、「伝統の再評価と新しい話題」
・的中問題が多かった。6年生後半のテストは実際の入試に出る貴重な教材なので、終わった後にきちんと解き直すこと。
【理科】
・時代性のある問題が目に付いた。例えば、世界のCO2平均濃度が0.04%になることが確実視されているなか、動植物の様相が今後どう変わっていくのか考えさせる問題、COP12(生物多様性条約第12回締約国会議)を受けて、食物連鎖や生物多様性を意識する問題が多く出題。
・計算単元では最も易しい問題が難化している印象。
・6年生前期にやったテストでは的中問題がとても多かった。
【社会】
・机上でのこつこつ学習が求められる点は例年どおり。
・身近な生活と社会を結びつけて考える力を問われる出題も。
・キーワードは、「食」、「和紙(紙)」、「交通関連」、「人口減少(社会保障、地方創生、地方自治)」、「税(消費税増税)」、「女性(女性の活躍への取組み)」、「日本人のアイデンティティ(年中行事、島国)」
・都道府県の特徴について、表やグラフを用いて比較させる出題が増加。