最近はあまり耳にしなくなりましたが、私が就職活動をしていた20年前には
「これからはスペシャリストの時代だ!」
「スペシャリストになろう!」
「もうジェネラリストはいらない!」
といった空気があったような気がします。
ダブルスクールで弁護士や公認会計士などの資格試験合格を目指している友人が何人もいました。
当時の学生の感覚では、司法試験に合格すれば「法律のスペシャリスト」として食べていける感覚があったと思います。
じゃぁ、今、どうかと言えば、例えば、弁護士であれば一応法律の専門家ではあるのですが、弁護士というだけではなかなか差別化ができなくなっています。
国際渉外が得意ですとか、税法が得意ですとか、金融法務が得意ですとか、専門性の細分化と深化が進んでいるのです。
弁護士は一例にすぎません。
各分野で専門性の細分化と深化は各分野で進んでいます。
そして、専門性の細分化と深化こそ、AIが最も得意とし、AIに取って代われる可能性が高い分野であることを娘に知っておいてもらいたいと思います。
士業のように専門性を深化して食べていくビジネスモデルはすぐになくなることはないと思いますが、厳しくなっていくと思います。
じゃあ、AIに取って代わられる可能性がまだまだ低く、人間に求められていく能力は何かというと、広い視野を持ってデザインする能力、協働して新しいものを作り出す能力、最適な判断を自ら下す能力、理屈だけでは割り切れないものを他人に受け入れてもらえる資質といった「人間力」ではないでしょうか。
友人関係、部活やボランティア活動、外国や地方でのフィールドワーク
これらで得られる経験・知見、全部が「人間力」の醸成に大事だと思います。
娘の学校の魅力の一つは学校や先生方が、そのような時代認識をもって子供たちの教育をされていることだと思います。