大学入試改革が行われるとともに、AO入試や推薦入試による入学定員が拡大する傾向に拍車がかかりそうです。
それ自体は悪いことではないと思いますが、しっかり運用できる大学はごく一部で、そうではなく、単に学力のない生徒を集めて、学士にふさわしくない大卒生を大量排出する大学が大半ということになりやしないか、との不安もあります。
しっかり運用するためには、中学・高校も対応しなければならないと思います。娘の学校のように多様な経験の場を提供する学校が増えてくるか、学校外での活動を積極的に支援するか、単に学習指導要領にそって先生が黒板に向かって授業し、宿題をたくさん出しているような学校では、なかなか対応できないのではないかと思います。
そんななか、AO入試や推薦入試対策の塾もできてきています。東進と同じナガセグループの早稲田塾では未来発見プログラムという大学や研究機関などと提携した体験プログラムを提供して、AO入試や推薦入試対策とリンクさせているようです。(興味のある方は検索してみてください。)
プログラム自体は、どれも関心を惹きつけるものですし、このようなプログラムに参加しているというだけで、「意識高い系」の学生であるとの印象を持ちますし、単にお金を払えば参加できるプログラムではなく、一定の選考をパスした者だけが参加できるプログラムに見えるところもミソだと思います。
大学側も本当に欲しい学生を見抜く力が試されます。また、これまでは入学するのは難しいが、卒業するのは簡単と言われていましたが、これからは、卒業の基準を厳格に運用し、卒業生に対する「製造物責任」ではないですが、一定の能力に対しての責任を負う仕組みにしていく必要があるでしょう。