かつて日本が世界第二位の経済大国であった頃、バブル経済と強い円を背景に、大学生ながら外国は物価が安く、日本は物価が高い国だと思っていました。
大手の商社や銀行、テレビ局や広告代理店などに就職し、30歳で1000万円越えの収入を得られるかが同課で就職活動の勝ち組と負け組に分かれていたように思います。
医師や歯科医師、弁護士や会計士、官僚といった職業も割と安定しているということで人気がありました。
当時から外資金融やコンサルティングファームに就職する人もいましたし、いきなり起業するような人もいましたが、帰国子女ややや尖がった異色の人材が多く、また、わざわざ安定とは真逆の、かつブラックな印象のところに飛び込む変わり者であり、けっして皆が憧れを持つ感じではなかったかと思います。
ところが、昔でいうところの「安定」というものがなくなり、優秀な人材ほど「飼い殺し」にされそうな、「就社」的な就職を割けるようになり、変化の目まぐるしい時代に稼げるときに稼いでおかないと誰も自分を守ってくれないと悟っているのではないでしょうか。
そういう人材に、「有名大学に入学し、その看板で有名企業に就職しやすいですよ」、「医師は食いっはぐれがないですよ」という宣伝文句を言っても、まったく響かないですよね。
有名企業に就職しても会社が守ってくれるわけではないこと、医師になってもかつてのような医師=裕福が保証されるほど医療財源に余裕がないこと、そして、いずれ歯科医師同様、このままでは医師が供給過剰になる時代がくるかもしれないことをを優秀な人材であれば悟っていることでしょう。
これからセルフマーケティングの時代がやってくるのではないかと思います。
自分で自分の価値を高め、高く売る。
そのときに見ておかなければならないのは、世界です。
親の世代が地方から東京に出てきたように、娘たちの世代は日本から世界に出ていかなければ食べていけない、子供に十分な教育を受けさせることができない時代になるかもしれないと感じています。