先日、娘に「将来、どうしたいか考えていることあるの?」と尋ねたところ、
「まだ、わかんない」との返事でした。
小学生の頃は、「お医者さんになりたい」と言っていましたが、
知っている職業の中から、なんとなくというのが子供の常だと思いますので、
「まだ、わかんない」となったのは、彼女なりの進歩ではないかと思います。
渋渋の先生曰く、娘の学年は医学部志望の子が多いのだとか。
渋渋の田村校長も仰っていましたが、
ITやAIの進歩により、今ある職業の付加価値のあり方が、
将来は随分と変わってくるということも考えておく必要があるでしょう。
これまでも、技術革新、産業構造の変革といったタイミングで、
そういったことがありましたが、かなり大きな波となってやってくると思います。
医師であれば、研究の分野で生きていける医師と、
外科医など臨床の分野で人間でなければできない仕事のできる医師は
生き残れるでしょうが、娘の時代には医師余りの時代もやってくると思います。
一方で、看護師の職域は広がるような気もします。
今でも医師ではなく看護師でもできる仕事はたくさんあると思いますが、
大人の事情で規制改革が進んでいないだけでしょう。
歯科医師は、もともと技術がものをいう職業です。
こちらは歯学部の入学定員が削減され、国家試験の合格率も下げられるなど、
参入規制が効いているため、腕に自信があれば生きていけそうです。
歯科技工士なんかは3Dプリンターの登場で厳しいでしょうけどね。
薬剤師も、かなり先行きは厳しい職業でしょうね。
薬の飲み合わせなんか、AIがやってくれますからね。
医薬分業が当初見込まれた効果を生み出していないことも明らかです。
医歯薬系の仕事だけみても、上記のような考察ができ、激動必至なわけです。
ひょっとすると、娘にとって、具体的な職業をイメージすることは、
まだ焦るほど重要なことではないのかもしれません。
今は存在しない、新しい職業もこれから出てくるでしょうから。
そのときに、技術力や構成力や分析力や企画力や行動力といった自分の力で
生きていけるよう、ただ、力を備えることに集中しておけば良いのかもしれません。
そういった力をつけていけば、自ずと、
将来の可能性、選択肢が広がっていくのではないでしょうか。
自分で価値を生み出せる能力が、
より重視されるようになることは間違いないと思います。
仮に、医学部に行って医者になるにしても、経済的に許されるのであれば、
一度、他の世界の勉強をしてから医学の道に進むのも悪くないと思います。
人生いろいろで、回り道も無駄ではなかったりするわけです。
一方で、ある選択が、その後の人生の幅を狭めるきっかけになったりもします。また、その逆もあるわけです。
そういうことを、娘ともじっくり話してみたいと思います。
娘よ、語ろうぜ
(娘よ、この記事読んでるか)