渋渋って偏差値の割に東大合格者が少ないので「お買い得ではない」という話があるようです。
笑ってしまいました。
桜蔭90人、女子学院39人、雙葉9人、フェリス4人、渋渋①4人、早実7人、吉祥女5人、鴎友2人。
これ、何だかお分かりですか?
娘が入学受験生だったときの9月の第1回サピックス合判テストにおける、女子の志望動向なのですが、2月1日受験校のそれぞれを志望している女子のうち、偏差値62以上の生徒の数です。
桜蔭志望の成績上位者の厚みが他校を圧倒していることは明らかです。
仮に、今後、渋渋①と桜蔭の偏差値が同じになるようなことがあっても、この構造が変わらない限り、渋渋の東大合格者が劇的に増えることはありえません。
こんなことを言ったらがっかりされる方がいらっしゃるかもしれませんが、娘が中学受験生の頃、サピ偏差値60とか62以上あれば、どの学校に進学しようが、塾などを利用して東大などに合格できるポテンシャルありと言われていました。
だからこそ、通いやすさや校風、自分の子供がその学校にいることをイメージできるかで選んでくださいと。
偏差値50そこそこで御三家に合格する方もいらっしゃいます。
いわゆるチャレンジ受験が成功したケースです。
御三家に入ったからと言って成績が伸びるわけではありません。
チャレンジ受験の功罪はあると思います。
成績が伸びる可能性よりも、深海魚になって楽しくない学校生活となるリスクや、放校となるリスクなども考えた方が良いかと思います。
我が家の志望校選びでは、自分の子供がその学校にいることをイメージできるかが第一基準でした。
そして、私自身は、無理してTOP校に入るのではなく、成績上位3分の1に入れる学校で娘に自信をつけてもらいながら青春を謳歌してほしいと考えていました。
「鶏口牛後」ですね。
渋渋の入試問題は、渋幕の入試問題ほどではありませんが特徴があり、志望校対策を十分にやってきた受験生が有利に働く問題だと思います。
そのため、塾で普段成績のよい受験生でも本番で実力が発揮できない事象が起こりやすいのでしょう。偏差値62の人が2割不合格になれば、80%偏差値62ということになってしまします。
渋渋志望者の場合、もともとの志望者の母集団が小さいですから、1人不合格者が出ることで、その人が偏差値63だったら、80%63といった具合になる可能性も否定できません。
まぁ、所詮その程度のものだと思って偏差値を眺めることが大事だと思います。
最初の話に戻って、「お買い得」かどうかですが、私は十分「お買い得」な学校だと思います。
東大合格者が増えれば増えたで嬉しいニュースではあるのですが、学校で得られる友人、知見・経験、様々な機会はプライスレスです。
「うちの学校もそうだよ!」という声が聞こえてきそうですが、それぞれの学校にそれぞれの良さがあると思いますので、よく自分のの目で見極めることが大事だと思います。